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宮城防災研修2018

2018/8/22

8月6日(月)から8日(水)にかけて行われた宮城防災研修、今年は13名の生徒が申し込みをしました。彼らを乗せた夜行バスは一路宮城へ。

参加した生徒から感想が寄せられました。

 

8月7日夜に横浜を旅立った我々は夜が完全に明ける前に、東北の地に。

 バスを降りた瞬間、猛暑続きだった横浜と違う空気に触れる。

 そして各自が朝食を取ってまもなく、我々は震災で最も多くの小学生の命を奪った大川小学校へ向かった。慣れないバスでの睡眠で寝ぼけ眼だった我々は、金槌で思いっきりたたかれたような衝撃を目の当たりにする。現地ではこの小学校の惨劇で娘さんを失った遺族の方がボランティアガイドとして我々をいざなって頂きました。

 生きていればおそらく我々と同じくらいになっていたであろうここで失われた命の尊さに気づき、一同今回のボランティアの意義を自覚するのでした。〔2年秋本〕

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 続けて向かった先は石巻西高等学校。ここは震災当時、体育館が遺体安置所として使用されるなど悲しい記憶と慰霊碑が今も残る場所。そこでお話し頂いた先生の言葉は衝撃だった。

 「震災から7年もすると忘れ去られてしまう。無意識かもしくは怖さに悩まされているこの辛い記憶から意図的にかもしれないが忘れ去ろうとしている。現地の我々がそうなのだから他の地域の方々はもっと風化してしまうだろう・・・」

 立ち直ることで忘れていく辛い過去、時間が過ぎても忘れてはいけない過去・・・

 私たちはこうした歴史とどう向かい合えば良いのか考えさせられた場面でした。〔2年吉川〕

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 次に向かった先はキボッチャという震災に遭った野蒜小学校を改築してできた震災のことを学べる施設。「キ〔希望〕ボ〔防災〕チャ〔未来〔フューチャー〕〕を表す建物で、私たちは辛い震災に遭いながらも前を向き、何かを伝えていこうとする人々の情熱と暖かさに直接触れることができました。

 自分は今年で2回目のこの防災ボランティア。立て続けに雨模様。

 この雨はまるでこの地の悲惨さを表す涙雨だとふと思った。東北の雨は少しだけ涙色だ。

〔2年後藤〕

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 最後は台風直撃の影響を鑑みて、海岸清掃の行程を切り上げ、家路につくことになった。

 今年はじめて参加した生徒の中には、こうした作業を思い描いていたかもしれないが、今回の研修でも最も大切なことは震災の傷あとを見て、実際に「自ら考えること」、そしていつ来てもおかしくない我々が住む地域での震災が起こったとき、どうやって行動していくのかを思い描くことだとすれば、今回の研修の成果は果たされたと言ってもいいと、台風の首都圏に向かっていくバスの中で考えた。災害はいつ、どこでも起こる可能性があると・・・〔2年谷口〕

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