常任委員さんによる書籍紹介第四弾です。今月は2冊の紹介です。ご参考にどうぞ。
①さくら
作者 馬場国敏
発行所 株式会社 金の星社
この物語は2011年3月11日に起こった東日本大震災。各地を襲った大津波、原子力発電所の事故によって愛する街、人々、家、家族、家族同然のペットとの普通の生活が真っ暗になってしまいその中である少女と柴犬がどう暮らしていくのか。現実にこの災害地をある一人の獣医師がただペットたちが生きていること、1匹残らず救出する思いで向かい皆さんに呼びかけた一冊の本です。
実は私の飼っている柴犬は馬場先生が趣味で繁殖しボランティアで頂きました。街を沢山の柴犬で明るく幸せに暮らして欲しいと優しく面白い先生でした。しかし残念ながら二年前に馬場国敏先生が病気で他界されてしまい、とても悲しかったのですが、残してくれた柴犬多数がまだまだ馬場動物病院にお世話になり奥さま、息子さん達と懐かしい思い出話で繋がりを大切にしています。
②「ハゲタカ」シリーズ
作者 真山仁
2018年に綾野剛さん主演でテレビ朝日でドラマ化された話題作でもあります。遡ること約10年前にNHKでもドラマ化されていました。本を読んだ後に興味があればドラマ版もご覧いただけらばと思います。
さて、本の紹介に入りますがこのシリーズは現時点で4作とスピンオフで1作があります。
新装版ハゲタカ上下、新装版ハゲタカⅡ上下、レッドゾーン上下、ハゲタカⅣグリード上下、ハゲタカ2.5ハーディ上下(いずれも講談社文庫)
題名からはどんな小説なのかピンとこない方もいるでしょう。ここで言うハゲタカは企業買収を仕掛けるファンドのことです。バブル経済崩壊後からリーマンショックまでの日本そして世界経済をとりまく壮大な物語です。
もちろんフィクションですが、時代背景や、登場する企業は実名もしくは近い名前だったりするので、現代の経済環境を理解する上で役に立つことでしょう。
作中度々登場するテーマに会社は誰のものか?というのがあります。読み進めながら答えを考えてみてください。
本シリーズは経済学部などを目指す皆さんに特にお薦めですが、文系理系問わずラストには爽快感を味わえる作品ですので是非読んでみてください。