12月19日(月)、カルッツ川崎で本年度2回目の芸術文化会が行われました。
今回の演目は「狂言鑑賞会」。和泉流二十世宗家の和泉元彌さんを中心に、史上初の女性狂言師である和泉淳子さん、十世三宅藤九郎の和泉祥子さん、そして司会進行は3人のお母さまである和泉節子さん、以上4名の皆さんが出演して下さいました。
校長と生徒会の生徒の挨拶でいよいよ幕開けです。
第一部は和泉元彌さんによる「狂言の解釈・楽しみ方」のお話。
「狂言は喜劇なので大いに笑い楽しみましょう」「狂言はメリハリのあるわかりやすいお話です」と、よく通る声と軽快なトークで生徒たちを引き込みます。
狂言の歴史、舞台の特徴、動物の鳴き声やノコギリの音などの擬音、姿勢、約束事(1周すると場面が変わるなど)、なぜ背景が松の木なのか…など、お話がとてもわかりやすく、狂言が次第に身近なものに感じてきます。
第二部は実際に狂言を鑑賞。
演目1つめは入門編の「盆山(ぼんさん)」。盆山を欲しい男が知り合いの金持ちの家に盗みに入るストーリーですが、いろいろな動物の鳴き声が楽しめました。
演目2つめは本格編の「仏師(ぶっし)」。田舎者が京に上りすっぱ(詐欺師)に仏像制作を依頼するストーリーですが、印相が気に入らない田舎者が逆に詐欺師に無理難題をふっかけるシーンは変化がとても楽しかったです。
第三部は「お稽古参加コーナー」。
代表の生徒が舞台に上がり、和泉流の皆さんから稽古をつけていただきます。
座り方、立ち方、姿勢、挨拶などの基本や、鳴き声などを体験します。
犬の鳴き声「ビョウビョウ」や、「さらば」などは、会場の生徒たちも一緒に練習しました。
第四部は、出演の4名の皆さまから、生徒たちへのメッセージ。
史上初の女性狂言師である和泉淳子さんからは、SDGsやジェンダー平等などのお話もあり、狂言から広がって、生徒たちの未来や夢に向けてのあたたかいメッセージをたくさんいただきました。
最後は生徒会の生徒からの花束贈呈で幕を閉じました。
和泉流の皆さま、貴重な1日をどうもありがとうございました。